友達とのやり取り、家族とのやり取りで自分の考えを相手が全くわかってくれないことってありませんか?
相手は身近な人でなくてもいいです。ブログやメールなど、相手にわかってもらいたいんだけど
なかなかわかってもらえないことってありませんか?
今回はそんな相手を納得させる方法を少し解説したいと思います。
先日ある本を読みました。
内容は、食品添加物や食用の消毒薬がどれほどあふれかえっているのか。
それを食べるのは、どうなんだというようなお話です。
書いてある内容はよくわかるし、良い話なんです。
僕も30代ですし、最近胃の調子を悪くしたばかりですから、食生活は気になります。
でもこの本読んでてすごく気分が悪いんですよ(^^;
なんでだろうとずっと考えながら読んでいたのですが、理由は伝え方だったんです。
この著者は自分が絶対食べないと心がけていることが前面に出すぎているためか、
基本的にその物を食べる人を見下しているような表現でした。
直接的な表現はありませんが、ニュアンス的には
「なんでそんな物食べるの?ありえないでしょ」
みたいな感じです。
それだけでも聞いている方は気分が悪いですよね。
それと、曖昧な表現がよくありました。
「可能性がある」「かもしれない」などの
断定できない表現。
もちろん事例や薬品の名称を使ってこれがこうなるのでだめなんですという
説得力のある表現もあるのでそれは納得できます。
他にも相手がわかっていると思って話しだす、あまり聞きなれない物質の名前。
ちゃんと説明してあげればいいのにと思いました。
著者は読者に少しでも価値観を変えてもらいたくてこの本を書いたはずです。
でも相手が少しでも信じていることや価値観を変えるには、絶対に必要な方法が抜けていたわけです。
ここでちょっと僕の体験した事例をお話します。
僕もその場にいましたが、知り合い二人の話していた内容です。
糖尿病のことを気にして食生活を気にしだしているAさんと
自分が信じていることは曲げないので、その食べ物は体に悪いと思ったら絶対に食べないBさんの
会話です。
まるでこの本の著者と僕のような関係の話でした。
食事の内容でBさんがキャベツを進めたときの話。
B 「食事の始めにキャベツを食べるといいよ」
A 「キャベツなんてあまり食べないな。飽きると思うし。まあ食べるならやっぱマヨネーズかな」
「マヨネーズ大好きなんだよね」
B 「マヨネーズはだめ。あれはほとんど油だから」
A 「そうなの。でもカロリーハーフとかコレステロールないやつだよ」
B 「それはもっとだめ。食べるならオリーブオイルと良質な塩をかけるといいよ」
A 「………」
すぐに違う話題になりました。
ただ単に否定されただけなので、Aさんは気分が悪いわけです。
提案されようが頭には入らない状態なので、うまく話をそらした感じでした。
一方は好きな物を食べたい。
一方はダメな物は食べるなの一点張り。
これじゃあけんかになります。
ではどうすればよかったのか?
人を説得するためには2つの事柄と+αの必要なことがあります。
それは事例と根拠です。
そして相手が自分の意見を受け入れられる体制を先に作るということです。
Bさんは油だからということしかダメな理由を伝えていません。
そして、頭からAさんを否定しました。
否定された方はちょっとむっときますよね。
その状態で信じていないことを言われても、ほとんどの人は聞く耳をもちません。
二人の会話は事例も根拠も受け入れ態勢もない状態だったわけです。
そんな気分の悪い話は続けたくないので、Aさんは違う話に切り替えたわけです。
ではマヨネーズがダメなんだとわかってもらうためのパターンはこうです。
A 「キャベツを食べるならマヨネーズだな。マヨネーズ大好きなんだよね」
B 「確かにマヨネーズっておいしいし野菜になんでもあうもんね。マヨラーなんて人もいるくらいだし、
好きな人はすごいつけるもんな。でも実はマヨネーズって体によくないんだよね」
A 「そうなの?なんで?カロリーとかコレステロールないやつとかでも?」
B 「うん。マヨネーズって成分のほとんどが油でできているの。
その油って植物性の油で、体に悪い油と言われているの。
なぜかというと、油って細胞膜を作る成分なんだけど、植物油って
膜を硬くしてしまう働きがあるの。それと炎症を強くする働きも持っているの。
つまり悪い油を摂りすぎるとどうなるかというと、
花粉症になりやすくなったり、動脈硬化、心筋梗塞や脳卒中、
Bさんが気にしている糖尿病にもなりやすくなるわけなんだよ。」
A 「そうなの?それは気をつけなくてはならないね」
B 「そう。ちなみにマヨネーズのコレステロール低いやつは、卵の代用で植物油脂にいろいろ化学製品混ぜて
同じような味を作っているので油も多くなり、余計に体に良くないわけ。
それと卵とか肉とかコレステロールが多い食べ物を食べてもコレステロール値は増えないので
制限しなくていいんだよ」
A 「まじか!そりゃいいこと聞いた。これから気を付けるようにするよ」
こんな会話ならどうでしょうか。
解説しますね。
まずAさんの「マヨネーズが好きなんだ」という話を一度肯定します。
肯定することにより受け入れられている感覚になるので、心が開きます。
そこで実はマヨネーズって体に良くないんだよって話します。
するとそんなこと言われてもなと思いながらも、なぜという疑問が生じるので「なんで」と聞き返してきます。
この会話の場合は事例がないのですが、こと細かくリスクと悪い理由を述べればそうなのかと思います。
最後に重要な追い打ち。
もう一つBさんにとってお得な情報を与えます。
コレステロールが高いといわれている食べ物を食べても
コレステロールは上がらないんだよという話です。
自分の期待している以上に情報でもプレゼントでもなんでもいいのですが、
与えてくれる人って信頼度が大きく上がります。
結果信じてもらいやすくなるし場合によっては感謝までされます。
マヨネーズの会話は事例がないのですが、事例があればもっと説得力がまします。
人の価値観を変えたい時、説得したい時、わかってもらいたい時は、
事例と根拠となる理由が絶対に必要です。
そして、聞いてもらうための環境を作り、+αの情報を与えればなお良し。
この方法は、日常の会話でももちろん使えますが、ブログやメルマガといった情報発信の場でも
効果を発揮します。
というより人の価値観を変えるためには、絶対に覚えておかなければならない方法なので、
頭に入れておいてください。
僕が読んだ本はそれがあればもっとよかったと思います。
せっかくの良い話も聞いてもらえなければ意味がないわけですしね。
ちなみに人を説得する場合、相手が信じている力が強ければ強いほど覆すのは難しいです。
例えば宗教。
その道を歩んでいる人に違う道を進めることは正直無理に等しいです。
逆に相手を自分の信者のようにさせてしまうと、自分の言うことをなんでも聞いてくれるようになります。
ちょっとやりすぎですが、それも一つの説得の方法でもあります。